日本人って豊かなの?

 

一部の大企業を除いて『景気、良くないね』とまだまだ聞きます。また、その影響か最近の若者はあまりお金のかかることをしなくなったようです。「車」「海外旅行」「習い事」「外食」など消費意欲が少ないということです。

僕が大学を出て就職したのはバブル経済真っただ中でした。入社数年でボーナスが100万を超えていたこともあるくらいでしたし、そのためか今思えばいろいろと身の程をわきまえない贅沢をしました。


しかしやはりあの頃が異常だったんです。今の若者の金銭感覚がまとも。彼ら若い人たちはバブル経済崩壊後の1991年前後、つまり経済成長率(GDP-国内総生産-)もガクンと落ちた頃に生まれているため、好景気で浮かれた時代の日本を知らず無意識に倹約するようになったのかもしれません。

同時に会社で出世することだけが人生ではないと気づいたのではないでしょうか。

僕は「豊かさ」について考えるとき、経済的にだけではなく精神的な自由度でみる傾向の強いタイプです。タイ農民のゆったりとした生活(特に農閑期)やヨーロッパ人の休暇の取り方などに接してきたからかもしれません。

また、僕はライフワークとして空手があるので、仕事は一生懸命にやりますが仕事だけではなくその稽古時間の確保、つまりバランスが必要な人なのです。

前の会社を辞めた1つの理由もそこにあり、今は充分に稽古の時間がとれる仕事なのでバランスがとれた状態で働けていて運がいいです。

今は大手企業と言えどもどうなるかわからない時代。また日本はまだまだ「企業戦士」たることを要求する会社が多いように感じます。

人は仕事だけではなく、家庭のことや趣味を持ってその人なりの調和を保ちながら働けるのが理想だと思いますし、そのバランスが崩れるとストレスが溜まり場合によっては鬱病になるのでしょう。

会社からすれば競争に生き残るために寝る間も惜しんで働く人材が必要でしょうが、会社のマネージメントは5%程度のスタッフで十分ではないでしょうか。

むしろその数が多すぎれば「船頭多くして船が出ず」状態で会社全体としてうまく動きづらいはずです。

そしてまたその位の割合で仕事が好きな人間は会社に必ずいるものです。いわゆる自らワーカホリックになりたがる人達のことですね。

戦後急激に日本人はその真面目さで世界に名だたる経済大国にのし上げりました。しかしこれだけ物質的に豊かになってしまうと、もうこれ以上企業の論理だけでさらに高性能な物作りを求め続けるのは無理な面も出てきます。

そろそろ「企業戦士」の名を返上し、余裕をもって生きること人たちが出てきていいのではないでしょうか。

ちなみに世界およそ200カ国のうち仮に年収300万円であってもその稼ぎはトップグループに入ります。物価が国によって異なるので単純には比べられませんが、そうあくせくしなくとも普通に暮らせば夫婦共働きが一般的なこの時代に問題はないはずです。

その意味で今の若者の生き方は「豊か」なのかもしれません。

時代と言うものの影響も当然あるのですが、自分と社会との関わり、そして自分自身をより知ることによって気持ちの豊かさを選択できる時代になりつつあるのかもしれません。